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公園の、いつもの休憩所のベンチに腰掛けお話。会話の内容なんて、いつもと変わらず学校のこととか、Kさんのお仕事のこととか…なんかトラブルの多い特殊なお仕事みたいです。いつか僕を助けてくれた時のあの押し殺した威圧感のある『帰れ』の一言。あれはKさんのお仕事に関係してたのかもしれません。
僕は僕で、クラスメイトから最近明るくなったね、女子がなんか噂にしてるよ、って言われたなんてことを話しました。
『頑張ってるしな、直紀君は。もともとガラ小さいし可愛いし、ほっとかんやろう、女の子も』
『やだなぁ。背丈のことは言わないでください。…あと、あんまり可愛い、可愛いって言わないで…恥ずかしいから…』
『あははは…』
ありきたりだけど楽しい一時でした。
『さっ、帰ろうか?』
Kさんが立ち上がったので僕も立ちました。
ギュッと抱き締められ、キス。ただ、いつもと少し違いました。
力強くて、時間が長い…まるで貪るように唇が合わされました。僕はそのまま休憩所の柱に押しつけられました。
Kさんの右手が僕の頬や髪を撫でました。そうしてからKさんの舌が…僕の口の中へ…。
息が詰まりそうで、強く抱き締められてて苦しくて…でも、これまでに経験したことない、甘美な感覚でした。
僕はその感覚に身を委ねていました。
いつの間にか、Kさんの左手が腰に廻されてました。体の線を確かめるかのように、ゆっくりと撫でられると僕は思わず小さな喘ぎ声を漏らしてしまいました。右手はしっかりと僕の肩を抱いていましたが、唇が離れるのと合わせて、すうっと胸に移ってきました。
『あ…』
もう何をされても受け入れられる心持ちでした。
Kさんの右手は胸から次第に下の方へと…左手は背中を撫でていたかと思うと腰へ、とうとうお尻に…。
『あ、あん…』
涙がつーっと頬を伝うのがわかりました。恥ずかしさからではなかったと思います。
突然、Kさんが僕を突き放すようにして体を離しました。少し離れると、急いでタバコを取出し所在なさげに吹かし出しました。
『ごめん。…どうかしてたよ。…最低だな』
標準語でした。僕は自分を恥じるような、そんなKさんの後ろからしっかりと抱きつきました。
『…ドライブ、行きたいな、今度。…遠くに行こ?』
その夜、僕はなかなか寝付けませんでした。
Kさんに体を触れられたことを思い出し、股間を膨らませている自分がそこにいました。
僕はパジャマを脱ぎ捨て、Kさんに愛撫されていることを思い浮べ、何度も自慰に耽ってしまいました。
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